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2025.12.10

東北大学 基金感謝のつどい

12月6日(金)、当財団の小山内理事長と天野所長が、宮城県仙台市にある東北大学を訪問しました。

今回の訪問では、世界最高水準の研究施設である「国際集積エレクトロニクス研究開発センター(CIES)」および「ナノテラス(NanoTerasu)」を視察し、最先端の科学技術と産学連携の現場について説明を受けました。

国際集積エレクトロニクス研究開発センター(CIES)の視察

最初に、青葉山新キャンパスにある「国際集積エレクトロニクス研究開発センター(CIES)」を訪問しました。

同センターの取り組みの説明
同センターの取り組みの説明
小山内理事長(CIES前にて)

こちらでは、池田副センター長様より、同センターの取り組みについてご説明いただきました。

CIESは、日本が強みを持つ材料科学や物理学を基盤とした「スピントロニクス省電力半導体」の研究開発拠点です。

カーボンニュートラルへの貢献として、AIやデジタル化の進展で増え続ける電力消費を抑えるため、待機電力をゼロにする「不揮発性メモリ」などの技術を開発しています。

また、産業界との連携として、大学の施設でありながら、産業界の標準である「300mmウェハ」に対応した製造装置ラインを保有しており、基礎研究から量産化への橋渡しをスムーズに行える体制が整っているとのことでした。

次世代放射光施設「ナノテラス」の視察

続いて訪問したのは、2024年4月に運用を開始したばかりの高輝度放射光施設「ナノテラス」です。

小山内理事長(NanoTerasu前にて)

ここでは、東北大学の渡辺光科学イノベーションセンター理事長様より詳細な説明をいただきました。

ナノテラスは、いわば「巨大な顕微鏡」です。非常に明るい光(放射光)を使うことで、ナノメートル(10億分の1メートル)の世界を可視化することができます。

NanoTerasuの内部

その可視化能力は、物質の機能に深く関わる電子の状態や、高分子、生体細胞の微細構造まで見ることができそうです。

また、アリション(有志連合)「加入金を支払って参画する」という独自の官民地域パートナーシップ制度を導入しており、150社近くの民間企業が参画し、製品開発や技術革新に活用している。

まさに「世界最新鋭の光」が、ここ仙台から日本のイノベーションを照らし出していることを実感する視察となりました。

冨永総長との面談

視察の最後には、東北大学の冨永悌二総長と面談を行いました。

当財団の活動や今後の連携について意見交換を行い、最後に記念撮影を行いました。

(写真右:東北大学 冨永総長、左:小山内理事長)

今回の視察を通じ、東北大学が推進する「産学連携」と「世界最先端の研究環境」の熱気肌で感じることができました。

ご対応いただいた東北大学の皆様、誠にありがとうございました。